黒榊2連チャン……だと……

白榊、黒榊というのはラノベ作家、榊一郎の作風(というかなんというか)を表す言葉です。

扱ってるジャンルが多岐にわたっていて、地に足の着いた割かし現実的な世界観でのしんみりした青春ものから、萌え萌えなハーレムモノ、絶望的な世界観でのダークファンタジー、異星人来襲かつ巨大ロボットものなどなど、まあレパートリーがかなり広いんです。

榊節という点で作風は一致してるんだけど。そこまで読む人になると結構限られてくる。

で、まあ大別して、きっついグロシーンがあって、扱うテーマも黒くて、人間の欲望とか猜疑心とかそういうのをえぐり倒す傾向のものを「黒榊」、グロシーンはなく比較的明るくて、扱うテーマも人間の清浄な部分とか、自浄作用とか、そういうのを扱う傾向のものを「白榊」とファンの間では呼んでいるわけです。

もっとも、この言葉自体がすでに一人歩き感があるというか。

黒っぽい話でも言ってることはすごく白くてまともだったりとか、一見白でも言ってることはすごく黒いとかもあるので、まあこれできちんと類別できるわけではありませんが。

で。

ラノベの杜よりMF文庫Jの12月刊行情報。

●D-breaker 【著:二階堂紘嗣/絵:フルーツパンチ】
みにくいあひるの恋2 【著:日日日/絵:みことあけみ】
緋弾のアリア V 【著:赤松中学/絵:こぶいち
きゅーきゅーキュート!11 【著:野島けんじ/絵:武藤此史】
●白銀の城姫 【著:志瑞祐/絵:上田夢人
●三流木萌花は名担当!2 【著:田口一/絵:をん】
●ANGELMAGISTER 【著:カワイ克己/絵:兎塚エイジ
けんぷファー11 【著:築地俊彦/絵:せんむ】
●GUREN―紅蓮― (仮) 【著:榊一郎/絵:中村龍徳】

おそらく日記でいってた短期連載の黒榊ってのがこれでしょう。意外なレーベルって言ってたけど……意外かなあ。すでに「イコノ」出してるしなあ。……ということは他にも新シリーズがっ!?(無茶言うな<しかしあながちそれが妄想とは限らないのが榊一郎

MF文庫Jゼロ魔とかかのこんとか、「そういう系」ばかりな印象がありますが、もともと創設当時は押井守の「アヴァロン」の文庫版を出していたり、榊一郎も黒全開な「イコノクラスト!」を10巻構成で出していたりするところを見るに、出す内容に関しては割かし懐が深いのかもしれません。いいことです。最近だと「ドルイドさん」が大好きです。

しかし、11月にストジャの待望の新作が出るのに続き、黒榊二カ月連続か……今年の年末は明るいなあ。

基本的に榊一郎は黒榊の方が出来がいい傾向があるんですよね。しかも短期。短い話の方が作家性が前面に出ていることが多いので、これはもう期待大でしょう。

……とか言いつつ、根本的なことを言えば、長期も短期も白も黒もひとしく味わってこその榊一郎ファンであり信者なのは言うまでもないですけども。